更新日:2021年02月20日(投稿日:2021年02月20日)
ロボットの方が話しやすい? 似たような話は過去にも読んだことがあります。大阪大学の石黒浩教授(栄誉教授)の話です(石黒, 2017, p. 143)。緘黙症(かんもくしょう)という、家庭の外など特定の環境で話せなくなる症例の子どもも、ロボットに対してであればどこでも積極的に会話をするようになります。ある子どものご両親は、「うちの子がこんなに楽しそうに話しているのを初めて見た」と涙を流して喜んでいました。 もっとも、緘黙児者とロボットの会話については、学術的検証は進んでいないのではないかと思います。上の話も、石黒教授が関わった事例に限ったことではないかと思います。 緘黙の研究ではないのですが、対人不安傾向が大きい者は、コミュニケーション相手に人よりもロボットを選好し、場面によっては同じロボットであっても人間に近いが金属・機械の見た目のロボットを選択したという研究結果があります(鈴木ら, 2019)。 私個人の経験ですが、「はま寿司」という回転寿司で、pepper(ペッパー)というロボットが接客している場面に出くわしたことがあります。私は元緘黙?ゆえか、人と関わることに不安を感じることがあるのですが、ロボットが相手だと、その点楽でした。 もしかすると、ロボットだと、人と関わるときよりも不安がないのかもしれません。モノの方が、人よりも関わりやすいとか。ただ、このあたりのところは、私もよく知りません。にほんブログ村参加中です いつもクリックありがとうございます。にほんブログ村 文献 ◇ 아카에이아이 (2021年2月17日). AI 스타트업 아카, 에디슨 어워드 2021 파이널리스트 최종 선정. NewsWire . https://www.newswire.co.kr/newsRead.php?no=918659 ◇ AKA Corp. (2020年4月28日). AKA株式会社、和光市立大和中学校の特別支援学級で英語学習AIロボット「Musio」(ミュージオ)による学習支援の実証実験を実施しました. PR TIMES . https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000050.000017199.html ◇ 石黒浩 (2017). Value Interview. 『Value Navigator』2017年春号. https://www.pwc.com/jp/ja/japan-knowledge/prmagazine/assets/pdf/valuenavigator-2017-spring.pdf 2017年9月5日最終アクセス。 ◇ 鈴木公啓・山田幸恵・野村・竜也・神田崇行. (2019). コミュニケーション相手としてロボットは選好されるのか ―ロボットの外見を考慮した対人不安傾向との関連による検討―. 知能と情報, 31(5), 789-796. https://doi.org/10.3156/jsoft.31.5_789
更新日:2021年02月25日(投稿日:2021年02月08日)
親子ワークショップ開催 台湾の場面緘黙症の団体「台灣選擇性緘默症協會」が、性に関する親子ワークショップを開きます。緘黙団体がこのようなイベントを開催するのは、極めて珍しいです。少なくとも私は、初めて聞きました。日時 :4月10・11日(土・日曜日)14時00分~16時00分主催 :台灣選擇性緘默症協會、The Genderest Showman場所 :台北医学大学定員 :1回毎に親子12ペアまで参加費 :会員無料、非会員は1回毎に200ニュー台湾ドル(約760円)対象年齢 :4~9歳 ↓ 情報源。台灣選擇性緘默症協會ブログへのリンクです。 ◇ 台灣選擇性緘默症協會: 【會員活動通知】 (新しいウィンドウで開く ) 台灣選擇性緘默症協會と共催するThe Genderest Showmanは、台湾の大学生のグループです。公式Facebookページによると、このグループは性的平和を主張し、性暴力の防止に重点的に取り組んでいるそうです。また、公式YouTubeページによると、演劇活動を通じたジェンダー教育を行っているそうです。 今回の親子ワークショップでも、演劇による教育が行われます。 ↓ The Genderest Showman の紹介動画です。VIDEO ※ 上の動画のYouTubeへの直接リンクはこちら。 (新しいウィンドウで開く )なぜ緘黙の団体が それにしても、なぜ緘黙の団体が、このようなイベントを催すのでしょう。 先ほどの台灣選擇性緘默症協會ブログの記事には、緘黙児は多くの場合、学校では大声で助けを求めることができないと書かれてあります。また、緘黙児に自分の身体についてや、自分自身を守る方法を教えるとも書かれてあります。 話せない緘黙児が性被害に遭うのを防ぐ狙いがあるのでしょう。それならば、The Genderest Showmanが共催するのも辻褄が合います。お話ししたように、この団体は性暴力の防止に取り組んでいるためです。先月、台湾で性被害のニュースがあった そういえば先月、台湾で、緘黙の女子高校生が性暴力を受け、裁判になったニュースがありました。あくまで推測ですが、もしかすると、今回のイベントはそれを受けたものかもしれません。 ↓ そのニュースの記事です。台湾のYahoo!へのリンク。 ◇ 女學生患「選擇性緘默症」一受驚就呆若木雞 校工竟趁機性侵免坐牢 (新しいウィンドウで開く )
更新日:2021年02月03日(投稿日:2021年02月02日)
コロナ禍での活動 対面式のサークルでしたが、最近では新型コロナウイルス感染拡大の影響により、活動の場がオンライン、具体的にはZoomに移行しているそうです。このコロナ禍での活動の記事が、2020年10月頃、「全国サバイバーネットワーク」(National Survivor User Network)のウェブサイトに掲載されました。 ↓ その記事です。英文。 ◇ SM Talking Circles and COVID-19 | National Survivor User Network (新しいウィンドウで開く ) 興味深いのは、MiroやGoogle Jamboardというオンラインホワイトボード、ないし電子ホワイトボードの利用の計画を始めているということです。こういう非言語でのコミュニケーション手段があるんですね。 なお、ホワイトボードの利用は全国サバイバーネットワークの基金によるものです。この基金はコロナウイルス精神保健対応基金(Coronavirus Mental Health Response Fund)というものの一部で、英国保健省の支援を受けているそうです。にほんブログ村参加中です いつもクリックありがとうございます。にほんブログ村