島根県立大「情緒障害児総論」で、緘黙の講義5コマ

更新日:2018年05月24日(投稿日:2018年05月23日)
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保育教育学科


島根県立大学で開講予定の「情緒障害児教育総論」において、場面緘黙症が5回にわたって講義されることが分かりました。

また、「幼児理解の理論と方法」という演習では、第13回が丸ごと緘黙の回であることが分かりました。

以下のシラバス(授業計画)に詳しく書かれてあります。人間文化学部保育教育学科のシラバスです。

↓ 島根県立大学ホームページへのリンクです。PDF。3.34MB。121ページと217ページをご覧ください。
◇ 平成30年度入学生 授業計画書 保育教育学科
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※ PDFを閲覧するには Adobe Reader が必要です。こちら新しいウィンドウで開く)からダウンロードできます。

少し抜粋すると、以下の通りです。


情緒障害児総論(上記シラバス217ページ)


第7回 選択性緘黙の心理・生理・病理
第8回 選択性緘黙のアセスメントと個別の指導計画・個別の教育支援計画の作成
第9回 選択性緘黙児童生徒の指導法
第10回 選択性緘黙児童生徒の指導の実際1(幼稚園から小学校低学年幼児児童の指導)
第11回 選択性緘黙児童生徒の指導の実際2(小学校高学年以上の児童生徒の指導)

この「情緒障害児総論」は、平成32年度秋開講なのかなと思います。「平成30年度入学生」用のシラバスで、3年次秋の配当とされていますので。


幼児理解の理論と方法(上記シラバス121ページ)


第13回 困った行動の事例分析-場面緘黙

こちらは、同様に、平成31年度秋開講なのかなと思います。


学生数40名の学科の、選択科目


担当教員の園山繁樹氏は筑波大学の教授ですが、島根県立大学でも講義をされるようです。

保育教育学科の平成30年度(2018年度)入学者選抜要綱によると、この学科の募集人員は40名だったそうです。40名ほどの学生が、選択科目として「情緒障害児総論」や「幼児理解の理論と方法」の受講を検討するものと思われます。

[記事修正(2018年5月24日)]

選択科目として……を受講するものと思われます。

選択科目として……の受講を検討するものと思われます。



かんもく自助グループ「言の葉の会」

更新日:2018年05月18日(投稿日:2018年05月18日)
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「言の葉の会」


かんもく自助グループ「言の葉の会」という会のホームページが公開されています。2018年に活動を開始した新しい会のようです。現在場面緘黙症がある人や経験者が中心で、主にLINEで繋がっているとのこと。詳しい情報はホームページをご覧ください。

↓ そのホームページへのリンクです。なお、入会は皆様のご判断でお願いします。
◇ かんもく自助グループ「言の葉の会」
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今回のホームページ公開は、5月17日に、Inorinさんという方が Twitterで伝えられたことから、情報が広まりました。


上記ホームページ内「交流会のお知らせ」によると、メンバーの数は全体で81人だそうです。既にかなりの規模に膨らんでいます。


会や集まりへの参加について


緘黙については様々な会や集まりがあり、そうしたところに一生懸命参加しようとされる方もいらっしゃいます。健全に運営されている会や集まりであれば、そうした場に参加されるのは大変結構なことだと思います。

ただ、本当に希望した上での参加ならよいですが、そうでもないのに無理をしてまで参加する方がいらしたら、必ずしもそこまでする必要はないのではないかとも思います。参加したい方が参加されればよいと思います。

私自身、日本に緘黙の団体が存在しなかった頃からこのブログを続けていますが、いまだに緘黙に関わる会や集まりに参加したことはありません。かんもく自助グループ「言の葉の会」についても、私はLINEをしていないこともあり、今のところ関わりはありません(今時LINEやってないんかい!)。

ノルウェーに注目する理由

更新日:2018年04月25日(投稿日:2018年04月25日)
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実は、私たちの緘黙理解に影響を与えてきた国の一つ


場面緘黙症の本をお持ちの方。巻末の参考文献一覧に、次の文献が載っていないでしょうか?

◇ Kristensen, H. (2000). Selective mutism and comorbidity with developmental disorder/delay, anxiety disorder, and elimination disorder. Journal of the American Academy of Child and Adolescent Psychiatry, 39, 249–256.

場面緘黙Q&A』でも『場面緘黙支援の最前線』でも、どの本でもいいです(ただし、コミックエッセイや絵本、90年代以前の本は除きます)。大抵の緘黙の本では、参考文献に挙げられているはずです。

この文献、実はノルウェーの研究です。著者の Hanne Kristensen 氏は、オスロの Nic Waals Institutt という医療機関の所属です(当時。現在は存じ上げません)。調査対象の緘黙児も、ノルウェーで集められています。

日本の緘黙の本に限らず、この文献は国際的によく引用されます。それだけ影響力が大きいと言えます。その内容は、緘黙児が併せ持つ様々な障害を調べたものです。

ノルウェーの専門家は英語で論文を発表することがあり、そのためか、論文が国際的に引用されます。ノルウェーの研究者では、他にも Oerbeck, B.(Beate Oerbeck氏)や Omdal, H. (Heidi Omdal氏)などがお馴染みです。

↓ Heidi Omdal氏については、この記事で最近取り上げました。同氏の動画もあり。
◇ 「緘黙は社交不安」に異論も
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ノルウェーの研究に国際的な影響力があるのは、水準が高いことも理由だろうと思います。例えば、緘黙への認知行動療法の効果を「ランダム化比較試験」という信頼性が高い方法で検証した研究があります(Oerbeck, et al., 2014)。緘黙の研究でランダム化比較試験を行なった例は、当時世界でも稀でした。最近ではそのときに認知行動療法を受けるなどした緘黙児の5年後の調査が出て(Oerbeck, et al., 2018)、日本でもTwitterなどで話題になりました。

ノルウェーの人口は500万人超で、北海道の人口よりも少ないです。ですが、その割りに国際的に影響力がある緘黙の研究が出ていて、日本の緘黙の本でも引用されてきました。そういうわけで、私は緘黙については、ノルウェーには以前から注目しています。


ノルウェーの緘黙団体は、今年リニューアルか


ノルウェーには緘黙の団体もあります。 Foreningen for selektiv mutisme という名前です。私はノルウェー語はよく分からないのですが、Google の機械翻訳を参考にすると、団体名は「場面緘黙症協会」かもしれません。

◇ Foreningen for selektiv mutisme
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団体ホームページによると、正式に発足したのは2007年春です。なお、日本のかんもくネットも、同時期の2007年4月に誕生しています。

ノルウェー語がよく読み取れないのですが、団体は今年に入ってリニューアルしたようです。団体の Facebookページも参考にすると、先ほどお話したノルウェーの専門家 Heidi Omdal氏が研究プロジェクトの中で、2017年秋にリニューアルのアイディアを出したそうです。

今年からは、団体の主催で Fagdag selektiv mutisme 2018 i Oslo という催しが始まりました。4月21日のことです。日本語に訳すと、「場面緘黙症アカデミックデー In オスロ2018」だろうかと思うのですが、自信がありません。

◇ Fagdag selektiv mutisme 2018 i Oslo
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マルテさん


この催しには、ミス・ノルウェー2018の最終選考に残っていたマルテ・フレドリクセン(Marte Fredriksen)さんも参加されています。ご自身の緘黙の経験をお話されたそうです。

↓ その時の模様。写真付き。マルテさんのブログへのリンク。ノルウェー語と英語の両方で書かれてあります。
◇ Selektiv Mutisme – Foredrag!
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マルテさんは、緘黙の認知を高めることを一つの大きな目的に、今年のミス・ノルウェーのコンテストに参加されました。ミス・ノルウェー候補としての活動を通じて、メディアから取材を受けることもありました。

ですが、マルテさんは今月、コンテストから降りられたそうです。ブログの中でお話しされています。緘黙を多くの人に知ってもらいたいという強い思いが、コンテストから離れることにつながったようです。今はもう少し長くノルウェーに滞在し、場面緘黙症についてもっと話をするなどしようと考えていらっしゃるそうです。


今後もノルウェーに注目


リニューアルした団体、緘黙の啓発活動を続けられるマルテさん、そして緘黙研究など、今後もノルウェーの動向には注目したいと思います。このブログで海外の話をしても、正直受けが悪いのですが……。