NHK Eテレ「u&i 」で、架空の緘黙児登場か

更新日:2021年01月21日(投稿日:2021年01月21日)
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NHK Eテレの小学生向け番組「u&i 」で1月20日(水曜日)、「おうちではたくさん話せるんだけど、学校で話すのがにがて」な小学生が登場しました。おそらく架空の小学生です。

↓ 番組ホームページへのリンク。1月20日(水曜日)放送分です。番組内容を動画や文字で確認できます。動画は10分間です。
◇ ひまわり学級ってどんなとこ? | u&i | NHK for School
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番組内では言及されていませんが、この小学生はおそらく場面緘黙症という設定ではないかと思います。上記ホームページの「関連キーワード」に「緘黙」とあること、特別支援学級に通うほど学校で話すのが苦手であることなどから、私はそう推測します。緘黙は特別支援教育の対象で、制度上は、特別支援学級に在籍することもできます。

「u&i 」とは、番組ホームページによると、「発達障害などの困難があるこどもたちの特性を知ることで、多様性への理解を深めるこども番組」だそうです。

Eテレの番組ですが、声の出演者が豪華です。伊野尾慧(Hey! Say! JUMP)、きゃりーぱみゅぱみゅ、笹野高史さんが声優として出演しています。

今回の放送内容は、この緘黙?の小学生を軸に、特別支援学級について紹介するものでした。緘黙?への取り組みも紹介されていました。

私などは「場面緘黙症」という名称を番組で出していない点に注意が向きます。番組制作者の意図は分かりませんが、レッテル貼りというか、ラベリングというか、そうした名前を出すことのマイナス面を重視したのかもしれないと思います。

なお、この放送回は1月27日(水曜日)午前9時00分~9時10分に再放送されるそうです。




『毎日新聞』12月7日朝刊に、緘黙

更新日:2020年12月07日(投稿日:2020年12月07日)
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『毎日新聞』2020年12月7日朝刊に、落語家の桂あやめさんが、小学生の頃に学校で話せなかった経験を書いた記事が掲載されました。「場面緘黙症」という用語も登場します。

↓ その記事です。毎日新聞ホームページへのリンク。
◇ 学校とわたし 転校生のお陰で話せるように=落語家・桂あやめさん
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私は『毎日新聞』を購読していないので詳しくないのですが、調べたところ、「学校とわたし」は教育面掲載だそうです。

上記ページによると、この記事は「東京朝刊」掲載とのことです。ですが、ひょっとしたら、全国的に掲載されているかもしれません。というのも、過去の経験からすると、「東京朝刊」掲載の場合、東京から遠く離れた私の居住地の紙面でも掲載されているからです(実際に掲載されたかどうかは確認していません。コロナ禍ですので、新聞を買いにコンビニ等に行くのは控えます)。

なお、桂あやめさんは、2015年にNHK Eテレ「ハートネットTV」の緘黙特集に出演されました。また、「かんもくフォーラム2016」では、特別講演をされました。

↓ 「ハートネットTV」出演当時の、桂あやめさんへのインタビュー記事です。NHKホームページへのリンク。
◇ 【出演者インタビュー】桂 あやめさん「場面緘黙。周りが特別な目で見るから抜け出せないというのはあると思いますね」
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あれから4~5年経ちましたが、緘黙のことを忘れず、こうして記事にして頂けたのはありがたいことです。


2歳半で緘黙の診断を受け、活躍する子役(米)

更新日:2021年01月12日(投稿日:2020年12月01日)
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ブロードウェイミュージカルなどで活動経験


場面緘黙症を克服して活躍する子どものインタビュー記事が、Broadway World.comという海外の人気情報サイトに掲載されました。

↓ その記事です。11月30日掲載。
◇ BWW Interview: Rachel Ling Gordon-A Talented Youth's Budding Career
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この子の名前はRachel Ling Gordonさん(以下、レイチャルさんと書きます)。ニューヨーク州ウェストチェスター出身の8歳の少女です。

記事によると、2歳半で緘黙の診断を受け、友人や家族、医師、教師、治療専門家からサポートを受けてきたそうです。まだ緘黙があった6歳の頃、「ヘンゼルとグレーテル」のグレーテル役で、初めてミュージカルに出演。グレーテルの利口で勇敢なキャラクターが、不安克服への力を与えてくれたそうです。

※ この「勇敢な」(brave)という言葉、英語圏の緘黙情報に接しているとよく見ます。緘黙克服のため、緘黙児者は勇敢であれということのようです。なお、翻訳書である『場面緘黙の子どものアセスメントと支援』には「ブレイブワーク」という言葉が登場します。

また、時期は書かれていないのですが、perform(どう訳せばいいのかな)することが好きなレイチャルさんのために、親がモデルに応募したことにより、話さなくてもステージに立つという経験をしました。この経験が、学校でセラピーを受けていたことに加えて、緘黙治療に効果的だったと振り返っています。

その後は、ブロードウェイミュージカルの全国ツアーに参加して重要な役どころを演じたり、ニューヨーク・コレクションでモデルをしたり、カーネギーホールでピアノを独奏したり、ニュースやテレビ、印刷物のコマーシャルに出たりと、かなり活躍されているようです。ブロードウェイミュージカルでは、150人以上にわたる友人や家族、教師、医師、治療専門家らが来て、サポートしたり見てくれたりしたそうです。


中国語ニュースサイトでも


レイチャルさんについては、アメリカを拠点とする中国語ニュースサイトでも取り上げられています。記事によると、中国人との混血だそうです。動画を見ることもできます。

↓ その記事の一つです。美国中文网へのリンク。動画あり。
◇ 克服内向 纽约七岁华裔女孩登上百老汇
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↓ こちらも美国中文网。動画あり。
◇ 华裔女孩领衔百老汇经典圣诞剧 混血家庭培养有道
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記事を読んで感じたこと


まず、2歳半で緘黙の診断を受けたというのが早いです。緘黙は幼稚園や小学校に入学した時など、もっと後に問題化することが多いのですが、どうしてこのように早く診断を受けられたのでしょうか。私の読み間違いや、記事の書き間違いを疑ってしまいました。記事には "When I was diagnosed with Selective Mutism at 2.5 years old..."と書かれてあります。

とにかく、事実だとすれば素晴らしいです。このように早期発見・早期支援により、早い段階で治してしまうことが理想でしょう。あとはぶり返しがなければよいのですが、これだけ活躍されているところを見ると、また緘黙になる事態は想像しにくいです(素人目線ですが)。

学校で受けていたセラピーというのは、日本で言う「スモールステップの取り組み」ではないだろうかと思います。そのスモールステップの段階の一つとして、ステージに立ったり、「ヘンゼルとグレーテル」に出演したりしたことが大きな経験になったのだろうと私は見ています。

なお、緘黙があっても、歌手として歌は歌えるという人の話は聞いたことがあります。レイチャルさんも、もしかしたらそういうタイプの子だった可能性も考えられないではありません。

最後に繰り返しますが、2歳半で診断を受けたというのは実に早いです。早期に緘黙を克服し、活躍する姿を見るのは嬉しいです。残念な点があるとすれば、コロナの影響で、レイチャルさんの活動の場が減っていることです。また舞台で大いにperform(どう訳せばいいのかな)できる日が来るとよいです。

↓ レイチャルさんが登場するYouTube動画。2分24秒。『サンタが町にやってくる』を歌っています。2020年11月28日に公開されたばかりの動画です。

※ YouTubeのページで直接ご覧になりたい方はこちらをクリックしてみてください。
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追記(12月16日)


レイチャルさんの緘黙に注目したインタビュー記事が出ました。

◇ Rachel Ling Gordon: “Selective Mutism is more than just shyness”
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2歳半で診断を受けたというのは本当でした。当時からpreschool(幼稚園?保育園?)に通っていたようです。レイチャルさん自身もよく頑張って緘黙を克服し、活躍の舞台を得たことにより、大きな自信をつけたことが窺えます。

今後のレイチャルさんによる啓発活動にも注目したいです。


追記(2021年1月12日)


レイチャルさんが場面緘黙症について話す動画が公開されました。アメリカの緘黙団体Selective Mutism Associationの動画です。

↓ その動画です。1分30秒。
Rachel Gordon Selective Mutism
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