更新日:2022年07月11日(投稿日:2022年07月11日)

私学助成制度には、特別支援教育に対する助成もあることを知りました。場面緘黙症は「選択性かん黙」として特別支援教育の対象ですので、無関係ではありません。私は専門家ではないのですが、自分自身の勉強も兼ねて、分かる範囲で簡単にまとめます。
幼稚園等への助成
まず、特別支援教育費補助金として、都道府県や市町村が、障害ある園児が通園する私立幼稚園や一部の認定こども園に対して補助金を交付する場合があるようです。
以下は山梨県の例です。5ページには、「情緒障害」として「選択性かん黙」も対象に含まれることが明記されています。
↓ 山梨県の資料。PDF。50.7KB。
◇ 山梨県私立幼稚園等特別支援教育費補助金交付要綱
(新しいウィンドウで開く)
特別支援教育に係る活動の充実に対する助成
また、これとは別に、特別支援教育に係る活動の充実に対して、都道府県が助成を行う場合があります。
国が都道府県に補助金
これらの助成を都道府県が行う場合、国がその助成額の一部を補助する制度があります。私立幼稚園等への特別支援教育費補助金の場合、令和元年度で63億円、令和2年度で64億円、令和3年度で65億円が補助された実績があります。
↓ 国の助成に関する情報源。文部科学省の資料です。PDF。2.87MB。幼稚園等への支援については6ページ、「特別支援教育に係る活動の充実」については7ページに記載あり。
◇ 私学助成について
(新しいウィンドウで開く)
むすび
私学に対する助成ですので、私たちのように私学を経営したり、私学で働いたりしていない者には直接関係はありません。ただ、私学の特別支援教育に対して、国や自治体が財政面で支援する制度があることを今回確認しました。
更新日:2022年07月05日(投稿日:2022年07月05日)

タニア・バストス氏
条例の著者のタニア・バストス(Tânia Bastos)氏は、同市の共和党市議会議員。自閉症に関する活動に熱心な方です。また、冒頭のリンク先の最後に名前が載っているエドゥアルド・パーズ(Eduardo Paes)氏は、同市の市長です。
条例成立後の6月21日、バストス氏は、ブラジルの緘黙団体Abramuteとオフィスで面会を行っています。条例で制定された内容を実現するべく、緘黙への理解を広める印刷物の生産と配布するための準備を行うようです。同氏のウェブサイトやAbramuteのInstagramに記事があります。
↓ その面会の記事。バストス氏ウェブサイトへのリンク。Google翻訳で日本語に訳しています。
◇ Tânia Bastos recebe mães do ‘Movimento Mutismo Seletivo’
(新しいウィンドウで開く)
↓ AbramuteのInstagramアカウント。日本語には訳していません。
◇ abramute_org
(新しいウィンドウで開く)
なお、ブラジルの自治体では、過去にも、「緘黙啓発デー」を制定するなど、緘黙の理解促進を法制面で裏付ける動きがありました。詳しくは、下記の関連記事をご覧ください。
更新日:2022年02月12日(投稿日:2022年02月12日)

ポーランドで、場面緘黙症の全国教育プロジェクトが実施されました。
このプロジェクトは学校で実施されるもので、ポーランド全土の学校が参加しました。ただし、全土といっても、参加校は一部ではないかと思います。
その肝心の内容がよく分からないのですが、緘黙の知識を広める目的で行われたそうですので、緘黙の理解を促す内容に違いないものと思われます。教師や児童生徒は与えられたタスクをこなし、ポスターを作ったりもします。修了すると、証明書を受け取ることができます。
その他、プロジェクトについては以下の通り。
プロジェクト名:「場面緘黙症-恐怖のない恐怖について-」(MUTYZM WYBIÓRCZY - O LĘKU BEZ LĘKU)
↑ 変な名前ですね……。私はポーランド語が分からないので、間違っているかもしれません。
対象:小学4年生から8年生までの教員と児童生徒
期間:2021年10月~12月20日
↑ 場面緘黙症啓発月間を意識しています。海外では、啓発月間は10月です。
プロジェクトデザイン:Anna Czujak氏(小学校教諭、ポーランド場面緘黙症協会会員)
主催:ポーランド場面緘黙症協会(Polskie Towarzystwo Mutyzmu Wybiórczego)
名誉後援:子どものためのオンブズマン(Rzecznika Praw Dziecka;子どもの権利を保護するための政府機関)
公式サイト:https://view.genial.ly/614121669cea730de40dc5ef
(新しいウィンドウで開く)
プロジェクトをまとめた動画です。9分27秒。
上の動画をYouTubeで直接ご覧になりたい方はこちら。
◇ Podsumowanie MUTYZM WYBIÓRCZY O LĘKU BEZ LĘKU
(新しいウィンドウで開く)
児童生徒を巻き込んで、緘黙理解の取り組みが全国の学校(の一部?)で同時に行われたというところが興味深いです。プロジェクトのデザイナーが学校教諭なので、学校で行うのに即した内容となっていたことでしょう。ポーランド特有の事情があるのかもしれませんが、緘黙団体が主催となって、こんなこともできるんですね。
※ 私はポーランド語が分かりません。機械翻訳を使って、情報を仕入れています。ポーランド語が分かれば、もっと詳しく、はっきりとまとめることができたのですが……。