合理的配慮、自治体の取り組み

更新日:2018年10月05日(投稿日:2018年10月05日)
アイキャッチ画像。
不勉強で知らなかったのですが、合理的配慮については自治体によって違いがある場合があるようです。緘黙児者も合理的配慮の対象とされています(高木, 2017, p.45)。今回はこの話題について少し書いてみたいと思います。

合理的配慮とは


合理的配慮は、2016年4月1日に施行された「障害者差別解消法」のキーワードの一つです(法律の正式名称は「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」)。この法律は、障害者基本法の基本理念にのっとり、障害を理由とする差別の解消を推進し、共生社会の実現を図ることを目的としたものです(第一条)。

この法律により、国公立学校を含む行政機関には、障害者に合理的配慮を行なうことが義務化されています(第七条第二項)。民間事業者は努力義務です(第八条第二項)。

行政機関:義務
民間事業者:努力義務

第七条
2 行政機関等は、その事務又は事業を行うに当たり、障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をしなければならない。

第八条
2 事業者は、その事業を行うに当たり、障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をするように努めなければならない。

※ 太字は、私が施したものです。

↓ この法律を分かりやすく解説したリーフレット(PDF)。内閣府ホームページへのリンクです。
◇ 障害者差別解消法リーフレット
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↓ 条文や政府の基本方針の解説。内閣府ホームページへのリンクです。
◇ 障害を理由とする差別の解消の推進
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民間事業者に義務を課す条例も


ただし、これは国の法律のお話です。障害者差別解消については、これとは別に、自治体の条例もあります。

例えば、東京都では10月に「障害者への理解促進及び差別解消の推進に関する条例」が施行されました。これにより、民間事業者についても、合理的配慮の提供が義務化されます(単なる努力義務ではなく)。確証はないのですが、おそらく、私立学校も義務というかたちになるのではないかと思います。

↓ 朝日新聞デジタルへのリンクです。
◇ 朝日新聞デジタル 東京)障害者への配慮、条例で義務化 悪質例は公表も(2018年9月15日)
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他には、例えば明石市でも、民間事業者に合理的配慮の提供が条例で義務付けられていますが、こちらは市が助成を行っているそうです。

↓ 福祉新聞へのリンクです。
◇ 明石市が合理的配慮に全国初の助成制度 障害者差別解消で
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このあたりのお話は皆様の方がお詳しいかもしれませんが、このように国とは別に自治体の取り組みもありますので、留意が必要そうです。