映画『愛のゆくえ』の主人公

更新日:2024年03月09日(投稿日:2024年03月09日)
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3月1日に公開された映画『愛のゆくえ』の主人公が、場面緘黙症という設定だそうです。宮嶋風花監督の半自伝的な物語です。

ただし、映画は緘黙を主題としたものではありません。また、主人公の緘黙については、劇中で紹介されない「裏設定」という扱いだそうです。とはいえ、主人公には台詞がないそうですし、緘黙らしさは出しているものと思われます。

↓ 情報源その1。「シネマカフェ」へのリンクです。
◇ 【特集】『愛のゆくえ』 長澤樹×寒竹ゆり監督(「First Love 初恋」)スペシャル対談
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↓ 情報源その2。「北海道新聞デジタル」へのリンクです。全文を読むには、会員登録が必要です。
◇ 残された子の愛のゆくえ 札幌出身・宮嶋監督 商業デビュー作あす公開 「過去と向き合いきった」
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主演は長澤樹さん。また、窪塚愛流さん、堀部圭亮さん、田中麗奈さんほか、豪華俳優が出演します。上映については、3月1日に渋谷シネクイントで公開されたのを皮切りに、全国各地で順次上映されます。札幌、横浜、福岡では既に上映が始まっています。

本作は、宮嶋風花監督の商業デビュー作です。若い方ですので、緘黙に限らず、今後のご活躍に期待したいです。

詳しい情報をお知りになりたいは、映画公式サイトをご覧ください。公式サイトでは、予告編を見ることもできます。




いまだ「書く」方が楽

更新日:2024年03月08日(投稿日:2024年03月08日)
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多少話せるようになっても


「書く方が、(話すことに比べて)より自由で自然に感じられる」(Writing feels more free and natural)

アメリカの大手掲示板サイトRedditで先日、場面緘黙症の当事者または経験者とみられる方がこんな投稿を行い、そこそこ大きな反響がありました。

↓ その投稿へのリンクです。
◇ Writing feels more free and natural
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もっとも、緘黙児者は話せないので、書く方が易しいのは当然だろうと思われるかもしれません(ただし、学校等で文字を書くのが難しい緘黙児者もいます)。しかし、投稿内容から見て、おそらくこの方は、多少話せるようになった方ではないかと思います。

この方は話すことの難しさを語る一方で、書くことについては「考える時間があり、ずっと易しい」(I have time to think about it and it's so much easier)などと述べています。


私も同意見


我が意を得たりと、うなづきました。人前で、その場で考えることを頭の中で組み立てて話すのは、私にとってもいまだ難しいです。また、会話の流れなどに合わせなければならず、上の掲示板にもあるように、「強いられている」(forced)と感じることもあります。状況にもよりますが、緊張もします。ですが、例えばこのブログのように、書くことは自分のペースですることができます。

私の場合、口語で話すことが苦手という特徴もあります。おそらく子どもの頃に、学校等で人と会話をしなかったからではないかと思います。方言で話すことも苦手です。方言は、一般に話し言葉で使うものだからです。

というわけで、私も書き言葉の方が楽です。ただ、十代の頃に、英語の授業の「予習」のために多くの英文を和訳した経験からか、頭の中で文章を組み立てる時は、ぎこちない日本語になりがちです。自分のペースで推敲して、できるだけ自然な日本語にしているつもりではあります。

なお、上の掲示板の投稿は、後段では別の話題に移っています。歩いて話すことの話で、ここでは詳しく触れませんが、これも興味深い話題です。



スクリプトアプローチ

更新日:2024年03月01日(投稿日:2024年03月01日)
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アメリカで場面緘黙症の治療を行う「スマートセンター」が、「スクリプトアプローチ」というものを紹介しています。例えば、「書いて読む」(write and read)方法だそうです。予め言いたい内容を文書にしておき、それを音読するということでしょう。

この方法だと、考える必要性と、(発話までの一連の)プロセスを最小化するのに役立ち、それゆえに緘黙児者の不安を減らすことができるのだそうです。

↓ 情報源。スマートセンターのFacebookグループへのリンクです。英文。
◇ Facebookページ 
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言われてみれば、教科書の音読ならできるという緘黙児者もいます。確かに、決められた文章を読む方が、その場でいきなり何かを話すよりもハードルが低いようです。しかし、なぜそうなのかは私は深く考えたことがなく、このあたりの説明が私には興味深く思われました。

緘黙児者に限らず、予め用意した文書を音読する方が、即興のようなかたちで発言するよりも楽ではあります。

※ 全ての緘黙児者にこの「スクリプトアプローチ」を行うわけではありません。言語コミュニケーションが行える段階にある緘黙児者に限るものと思われます。

※ ちなみに、上のFacebookページの写真は、CommuniCampというキャンプの模様です。キャンプでは、短期集中的に緘黙児者が発話ができるように持って行くとともに、親へのトレーニングも行います。スマートセンターの看板の一つです。