Twitterには緘黙の人、あまりいないのでは

更新日:2018年04月08日(投稿日:2018年04月08日)
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Twitterの月間利用者数は、日本だけで4,500万


「Twitterには場面緘黙症の人がいっぱいいる」

こういう声を目にすることがあります。現実世界では緘黙児者に会うことはないのに、Twitterではたくさん見かけるというのです。

その通りです。緘黙児の出現率は、調査にもよるのですがだいたい0.2%程度です。現実の世界では滅多に出会えません。そうした数少ない人たちを簡単に見つけることができるのが、インターネットの世界なのです。

ですが、別の見方をすれば、Twitterには緘黙の人は少ないとも思います。というのも、Twitterの日本での月間利用者は4,500万もいるのです(2017年10月頃の時点、Twitter Japan の発表による)。「月間利用者」とは、メディアもそうしている通り、素直に月間アクティブユーザー数のことと解釈してよいのでしょう。


↓ 毎日新聞ホームページへのリンクです。
◇ ツイッター:国内利用者4500万人に
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4,500万に比べると少ないのでは


それに比べると、Twitterで目にする緘黙児者の数は、本当に微々たるものです。

「緘黙」を含むTwitter投稿は、月間3,000件程度


まず、緘黙という言葉を含む投稿をTwitterで行なう(ツイートする)人は、そう多くはありません。「Yahoo!リアルタイム検索」によると、「緘黙」というキーワードを含むツイートの数は1日100件前後で、月間だと3,000件程度です(ただし、地上波のテレビ放送で緘黙が全国的に取り上げられるといった特殊な場合は除く)。

もちろん、一人で何件も投稿している人もいますし、緘黙児者でない人が緘黙について投稿している場合もあります。

もっとも、これには非公開アカウントのツイートが含まれないので割り引いて考える必要がありますが、それにしても、4,500万という月間利用者数を考えると、微々たる数字に見えます。


フォロワー数は多くても1,000人台


また、緘黙を中心とする投稿をする人で、たくさんのフォロワーを獲得している人でも、その数は1,000人台が多いようです。相当多い人でも、2,000人台です。

これは4,500万という月間利用者数に比べると、1万分の1(0.01%)にも満たない数字です。そして、こうした1,000人、2,000人といったフォロワーの全てが、緘黙児者であるとも、その経験者であるとも限らないのです。


少ないとしたら、なぜ?


Twitterに緘黙児者が少ないとしたら、それはなぜなのでしょう。私なりにその理由を考えてみました。

緘黙になる人そのものが少ない


まず、緘黙になる人そのものが少ないです。


自分が緘黙だと気付いていない人がいる


また、自分が学校などで話せないのは「場面緘黙症」というものなのだということに気付いていない人がいるのかもしれません。そうした人は、Twitterで緘黙について投稿したり、フォローしたりすることはありません。


緘黙児が特に多いと思われる低年齢層は、Twitterを利用しない


それから、緘黙というとよく幼稚園児や小学生に注目が集まりますが、このような年齢層の子どもがTwitterをすることは少ないものと思われます。

Twitterを利用するとしたら中高生以上でしょうが、それぐらいの年齢層になると、既に話せるようになっている人も多いのかもしれません。このあたり、緘黙の年齢別出現率がよく分からないので、あやふやではあります。


Twitterでは緘黙と関わらないことにしている人がいる


さらに、学校などで話せないからといって、そうした全てのTwitter登録者が緘黙について投稿したり、緘黙に関わる人をフォローしたりするとは限らないようにも思います。


複数アカウント


実はTwitterが発表した4,500万という利用者数は、人数ではなくアカウントの数なのかもしれません。Twitterは1人1アカウントでは必ずしもなく、複数のアカウントを持つ人もいます。例えば、緘黙の専用アカウントを作る人もいます。そうだとすれば、緘黙児者の数はその分少なめに見えそうです。


むすび


Twitterには、現実世界では滅多に出会うことがない緘黙児者をたくさん見かけます。ただ、Twitterの月間利用者数は日本だけで4,500万に上ります。見方を変えれば、Twitterの緘黙児者の数は少ないとも言えるのではないかと思います。

緘黙はまだ十分に知られておらず、Twitterの利用者の中にも、最近知ったという人がいます。Twitterで緘黙児者が増えていく余地はあるのかもしれません。