もっと早くメディアに取り上げてもらいたかった

更新日:2018年04月20日(投稿日:2018年04月20日)
アイキャッチ画像。

3つの転機


近年、テレビや新聞で場面緘黙症が取り上げられる機会が増えました。ありがたい話です。

このようにメディアでの扱いが増えるまでには、3つの転機となる出来事があったと私は見ています。

転機1:「ココロのひろば」開設、ネットでの情報発信始まる(2000年頃)


最初の転機は、2000年頃でした。この頃、日本では初めてとなる緘黙のホームページが開設されています。日本初の緘黙ホームページは、2000年4月10日開設の「ココロのひろば」あたりと思われます。

◇ ココロのひろば
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これをきっかけに、緘黙児者や経験者、そしてその保護者らによる緘黙関連の情報発信や情報交換が、インターネット上で始まりました。「かんもくネット」など、緘黙の団体も誕生しています。


転機2:『朝日新聞』東海版に、緘黙の記事が掲載(2008年)


次の転機は、2008年7月11日です。『朝日新聞』東海版朝刊に、緘黙を正面から扱う記事が掲載されました。かんもくネット会員の取り組みが取り上げられるとともに、かんもくネット代表が取材を受けたそうです。

↓ その時の情報です。
◇ かんもくネット Knet Newsより
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当時、新聞に緘黙の記事が掲載されるのは珍しいことでした。そしてこれ以降、新聞で緘黙が扱われる回数が増えていきます。この前後の時期の新聞掲載情報について、詳しくお知りになりたい方は「日経テレコン」(有料)などで調べてみましょう。

↓ 「日経テレコン」について。このブログの過去の記事です。
◇ 過去30年の新聞雑誌を「緘黙」で検索、「新聞トレンド」
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転機3:「仰天ニュース」が緘黙の少女を扱う(2013年)


もう一つの転機は、2013年2月13日です。日本テレビ『ザ!世界仰天ニュース』が、イギリスの女性の緘黙経験を特集しました。当時、テレビ番組が緘黙を正面から扱うことは長い間ありませんでした。

これ以降、テレビ番組で緘黙が取り上げられることが増えていきます。


もっと早く取り上げて欲しかったという思いもあるが……


どんどんメディアで取り上げられるようになって嬉しい限りです。ですが、できればもっと早く取り上げて欲しかったという思いもないではありません。

私が緘黙を知ったのはだいぶ遅く、大人になってからでした。私以外にも、20代とか30代になって初めて緘黙を知り、緘黙の認知度を上げるための活動をする方がいらっしゃいます。ですが、なぜ緘黙を知る時期がそんなに遅れなければならなかったのだろうという思いが沸いてくることがあるのです。

それに、緘黙を経験した方の中には、成人期に至っても何らかの後遺症が残ったり、緘黙そのものが持続したりする人もいます。もっと早くメディアが緘黙を広く取り上げていたら、そうした人がより少なくて済んだかもしれないと思うことがあるのです。

具体的な時期を言えば、昭和期に、今のように取り上げてもらいたかったです。ですが、果たしてその時期にメディアが緘黙を取り上げる下地はあったのだろうかとも思います。2000年代になって、インターネットで緘黙児者や経験者、保護者らによる情報の発信や交換が活発になり、団体を作るまでに至って初めて、メディアが動く下地ができたのかもしれません。

過去のことでもありますし、今更このようなことを言っても仕方がありません。メディアに扱ってもらえるようになってよかったと考えるようにしたいと思っています。ですが、もっと早く取り上げてもらえたらと思いも、完全には消えません。