電車の中吊り広告に「選択性緘黙」が出たことがあった

更新日:2018年08月25日(投稿日:2018年08月25日)
アイキャッチ画像。

雑誌の中吊り広告


雑誌に場面緘黙症の記事が掲載された。「電車の中吊り」で見た!

こういう趣旨の書き込みが、2002年7月14日、緘黙などを扱ったサイト「ほほえむ」の掲示板でありました(「ほほえむ」は現在閉鎖されています)。[注]

その書き込みによると、掲載された雑誌は『灯台』(第三文明社)2002年8月号だそうです。同社のホームページを確認したところ、その2002年8月号に次の見出しがありました。

●親子のカウンセリング教室 (織田尚生・東洋英和女学院大学教授)
[選択性緘黙と不登校]学校で話せなくて不登校になった娘

↓ 当時の雑誌の公式ホームページへのリンクです。WayBack Machineを用いて、アーカイブを取得しています。
◇ 『灯台』2002年8月号(通巻503号)のご案内(7月10日発売)
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私は電車はあまり乗らないので詳しくは知らないのですが、『灯台』は中吊り広告を出しているそうなので(目撃情報がネット上で多数あり)、上の見出しが中吊り広告に掲載されても不思議ではありません。

中吊り広告としてどう掲載されたのかは分かりません。仮に「[選択性緘黙と不登校]学校で話せなくて不登校になった娘」と掲載されたとしたら、緘黙の認知度に影響を与えたかもしれません。


『灯台』の記事は、当時緘黙サイトで転載された


ところで、この『灯台』の記事については、「緘黙克服クラブ」というサイトに転載されました。許可をとった上での転載だそうです。

「緘黙克服クラブ」のサイトはだいぶ前に閉鎖されたのですが、WayBack Machineを使えば今でも見ることができます。記事の内容が何かの参考になる方もいらっしゃるかもしれないので、ご紹介します。

◇ 学校では話せなくて不登校になった女の子 | 学校では話せない娘
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※ 「進む」を読むと、続きの内容を読むことができます。5ページ目以降はアーカイブ化されておらず、読めません。閉鎖されたサイトの内容をご紹介するのは気が引けるのですが……。

第三文明社というと創価学会のイメージがありますが、見たところ、内容には無関係のようです。

4ページ目にある「遊び治療」とは遊戯療法のことでしょうか。一昔前までは、日本で緘黙治療といえば、言葉を出さなくてもできる遊戯療法が特に盛んだったそうです。この記事が掲載された2002年も、遊戯療法が主流の時代だったのではないかと思います。

ただ、2007年に、カナダの本の翻訳書『場面緘黙児への支援―学校で話せない子を助けるために』が刊行された前後から、欧米で主流の行動療法に注目が集まるようになりました。行動療法は、大雑把に言うと、スモールステップの取り組みを思い起こしていただけるとよいです。このため、この記事の緘黙支援に対する考え方にはしっくりこない方もいらっしゃるかもしれません。

なお、今回お話した記事は『こころの傷が治った―カウンセリングの現場から』という本にも掲載されているそうです。にほんブログ村「場面緘黙症」カテゴリでもお馴染みのカツピコリンさんが読んだ感想を書いていらっしゃいます。

↓ カツピコリンさんのブログへのリンクです。
◇ 「こころの傷が治ったーカウンセリングの現場からー」を読んで(終)
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