緘黙の研究に、科研費過去最大1,573万円

更新日:2019年07月04日(投稿日:2019年04月18日)
アイキャッチ画像。

研究機関は5年で過去最長


今年度から始まる、ある場面緘黙症の研究に、科研費として1,573万円が交付予定であることが明らかになりました。

↓ 国立情報学研究所のサービス KAKEN へのリンクです。
◇ 縦断的調査による場面緘黙の実態解明と効果的な介入手法の確立  
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緘黙を主題とした研究に科研費が交付されたことは何度もありますが、今回の交付額(予定)は過去最大です。研究期間も5年と、これまでの中で最も長きにわたります。

↓ それ以前ではこの研究が交付額最大でした。3年間で1,183万円。国立情報学研究所のサービス KAKEN へのリンクです。
◇ 選択性緘黙児童生徒の多様な状態像の解明と個に応じた支援方法の検討
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今回の研究については、「信州かんもく相談室(長野大学高木研究室)」のTwitterアカウントが関連する投稿を行ない、自らの活動のアピールを行なっています。この投稿から、研究内容が窺えます。

◇ その投稿
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科研費とは


科研費こと科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金/科学研究費補助金)は、文部科学省と、その外郭団体である独立行政法人日本学術振興会による研究助成事業です。助成対象の研究は、人文・社会科学から自然科学まで全ての分野にわたります。その規模は、2018年度予算額で2,286億円です。

科研費は「競争的研究資金」であり、その交付を受けるには、応募を行なった上で、審査に通らなければなりません。応募件数は平成2017年度で約101,247件で、このうち25,313万件が新規採択されています。

科研費には研究種目という区分があり、「特別推進研究」「新学術領域研究」「基盤研究」「挑戦的研究」「若手研究」「研究活動スタート支援」「奨励研究」からなります。

今回採択された緘黙の研究は「基盤研究(B) 」です。「基盤研究」は科研費の中核となる研究種目はで、これまでの蓄積に基づいた学問分野の深化・発展を目指す研究を支援し、学術研究の足場を固めていく研究種目群(「基盤研究」種目群)です。研究期間と研究費総額によってS、A、B、Cのいずれかの区分に分類されます。


緘黙と科研費


科研費は2018年で100周年を迎えました。その長い歴史の中で、緘黙を主題とした研究が科研費に採択されるようになったのは、KAKEN で確認できる限り、ごく最近のことです。最初の採択例は2010年度から12年度にかけて行なわれた「選択性緘黙の内的世界の探究と治療教育的アプローチの開発」でした。2016年度からは、毎年何らかの研究が採択されています。

なぜ採択数がここにきて急増しているのかは、私には分かりません。何らかの理由で応募件数が増えたのかもしれません。あるいは、これまた何らかの理由で、緘黙の研究が採択されやすくなったのかもしれません。

一つはっきりしているのは、科研費全体で採択件数が増加傾向にあることです。このため、緘黙のようなマニアックな研究でも採択されるようになったという可能性も考えられます。