台湾の緘黙団体、大学入試で柔軟な対応求める

更新日:2019年05月16日(投稿日:2019年05月16日)
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公開書簡、メディアで報じられる


台湾の場面緘黙症団体「台灣選擇性緘默症協會」が、大学入試の際、緘黙がある受験生に対して柔軟な対応をとるよう求める公開書簡を、大学に向けて書いたそうです。台湾の有力紙『自由時報』が報じています。

この公開書簡が公表されたのは「母の日」の前日です。台灣選擇性緘默症協會には、緘黙児者の母親も入会しています。

↓ その公開書簡の内容。台灣選擇性緘默症協會ブログへのリンクです。
◇ 選緘考生家長致大學特招中心的一封信
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↓ 報道。自由時報電子版へのリンクです。
◇ 選擇性緘默症考生家長給大學一封信 盼給予彈性
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↓ 報道の英訳。台灣選擇性緘默症協會ブログへのリンクです。
◇ Parents of Students with Selective Mutism Wrote a Letter to Universities, Hoping for Flexibility in Admission
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2017年の高校入試での配慮、メディアで大きく報じられる


この動きの一つの背景には、2017年5月に、高校進学を希望する中学3年生を対象とした学力判定試験「國中教育會考(國中會考)」で起きた、ある出来事があります。この年の試験で、小皮さん(仮名)という緘黙がある生徒が、別会場での受験という配慮を受けたのです。慣れない会場での試験だと解答ができないためです。これにより、小皮さんはパニックも無く、高得点をとることができました。

小皮さんの親は1年以上前から、小皮さんが慣れ親しんだ環境で受験できるよう努力を重ねてきたそうです。指定された試験会場も試験前日まで二転三転するなど、スムーズに事は運びませんでした。親御さんは、台灣選擇性緘默症協會とともに声明を出しています。

そして、この出来事は現地のメディアで大きく取り上げられました。以下のリンクは、当時のニュース記事です。いずれも、台湾を代表する新聞の電子版です。

↓ 自由時報。
◇ 會考罕例!「怕生」考生 改回母校考試
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↓ 中国時報。
◇ 難適應陌生地方 考生家長成立選擇性緘默症協會
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↓ 聯合報。
◇ 選擇性緘默症考生3換考場 家長:剝奪特殊生機會
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配慮への要望に一歩踏み込む


今回のように団体が大学全般に要望を示すとは、踏み込んだことをするものだと思います。親が、受験予定校に個別に配慮を要望するというのはあるかもしれませんが、今回は団体として大学全体に対して行動を起こしています。

最後に、台灣選擇性緘默症協會の黃晶晶理事長は次のように述べています。

私たち特別な支援を要する子どもを持つ母親が心配するのは、試験の結果が良いか悪いかではありません。試験を受けられるかどうかを心配するのです。

特殊孩子的媽媽擔心的不是「考得好不好」或「有沒有鑑別度」的問題,而是「能不能考」、「考上後能不能念」的問題