2010年代・緘黙関係ニュースを振り返る

更新日:2019年12月23日(投稿日:2019年12月23日)
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その年の緘黙ニュースを振り返る」企画を初めて、今年で丸10年です。10周年記念企画として、2010年代の主な場面緘黙症関係ニュースを振り返ります!

ニュースの選択は、例によって私の独断と偏見です。ですが、だいたいその年の代表的なニュースを選んだつもりです。

2010年 Twitterで緘黙に関する投稿が増え始める


Twitterで緘黙に関する投稿が増え始めたのが、概ね2010年頃でした。

当時は、緘黙の子が登場する小説『二人静』が出版されたこともあって、作者の盛田隆二さんが緘黙について投稿してくださる場面もありました(その後も、折に触れて投稿してくださっています)。

それまで、インターネット上の個人の情報発信といえばブログやmixiが中心だったのですが、それがこの頃あたりからか、Twitterに移っていったように思います。今でもTwitterには緘黙に関する投稿は多く、その数月間100件弱あります。保護者よりも、当事者や経験者の投稿が多いです。


2011年 絵本『なっちゃんの声』出版


2011年には、はやしみこ著・金原洋治医学解説・かんもくネット監修『なっちゃんの声-学校で話せない子どもたちの理解のために』(学苑社)が出版されました。絵本形式で、小学校低学年前後の子どもが緘黙を理解するのに役立ちそうな内容でした。

この絵本、好評のようです。主人公のなっちゃんは2013年も、『どうして声が出ないの?-マンガでわかる場面緘黙』に登場しています。


2012年 地方を拠点とした緘黙グループが現れ始める


2012年には、「信州かんもくサポートネットワーク」が誕生しています(後の「信州かんもく相談室」)。また、つぼみの会(場面緘黙親の会関東)ができたのも、この頃らしいです。

それまでは「かんもくネット」や「かんもくの会」といった全国規模の団体が活動していたのですが、この頃から、地方を拠点としたグループが現れ出します。


2013年 テレビ番組「ザ!世界仰天ニュース」で、緘黙の少女が扱われる


2013年には、日本テレビ系のゴールデンタイムの番組「ザ!世界仰天ニュース」で、緘黙が扱われました。「静かな少女の秘密」と題し、緘黙の少女、 カースティ・ヘイズルウッドさん(後のミス・イングランド2013、ミス英国2014)の実話が放送されました。

緘黙がゴールデンタイムのテレビ番組で本格的に取り上げられた例は、当時聞いたことがありませんでした。もしかしたら、初めてのことだったかもしれません。

この頃あたりから、インターネット上では「緘黙」の検索人気度が一気に上昇しています。

◇ Googleトレンド「緘黙」の検索人気度(2004年以降)
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2014年 「放課後カルテ」で、緘黙をテーマとした連載開始


2014年には、講談社の女性漫画誌『BE・LOVE』連載作の医療漫画「放課後カルテ」(日生マユ作)で、緘黙をテーマとした連載が始まりました。

この連載が始まる前、緘黙のお子さんをお持ちの保護者の方がTwitterで、放課後カルテで緘黙を取り上げてもらえないだろうかという内容の投稿をしたそうです。それを作者が見たことが、連載のきっかけだったそうです。

この緘黙編は翌2015年まで5回にわたって連載されました。単行本では第8巻第9巻に掲載されています。その後、作者の日生マユさんや担当編集者さん、編集長さんが講師をされた公開講座「マンガ『放課後カルテ』から知る子どもの場面かん黙症」(於:白梅学園大学)が開かれています。


2015年 『私はかんもくガール』出版


2015年には、らせんゆむ著・かんもくネット解説『私はかんもくガール-しゃべりたいのにしゃべれない場面緘黙症のなんかおかしな日常』(合同出版)が出版されました。

緘黙をマンガ形式で描く試みは以前からありましたが、特にこの『私はかんもくガール』出版以降、経験者や当事者の中に、マンガやコミックエッセイ形式で経験談を語ったり、啓発活動を行なったりする人が何人も現れるようになります。


2016年 障害者差別解消法が施行


2016年には、障害者差別解消法が施行されました。これにより、合理的配慮が義務付けられるようになりました(民間事業者は努力義務、国・地方公共団体等は法的義務)。

また、それまで保護者は学校に配慮や支援のお願いにあがるというかたちをとっていたのですが、同法の施行により、保護者は支援チームの一員であると位置づけられるようになりました。


2017年 テレビ番組「ザ!世界仰天ニュース」で、また緘黙が扱われる


2017年には、「ザ!世界仰天ニュース」の「子供の心に潜む闇スペシャル」で、再び緘黙が大きく扱われました。今度は「無口な少女の心の秘密」と題するもので、入江紗代さんの緘黙経験を軸に、児童精神科医の新居慎一郎氏の解説を挟むものだったようです。

放送に先立ち、次回予告で「場面緘黙症」のテロップが出たそうです。放送当日には、新聞のテレビ欄にも「場面かん黙」と記されていました。


2018年 かんもく自助グループ「言の葉の会」設立


2018年には、緘黙の当事者、経験者運営による自助グループ「言の葉の会」が設立されました。全国規模の緘黙の自助グループとしては、もしかした初めてかもしれません。

同会はこれまで、全国各地で交流会を開催したり、セミナーを開いたりしています。


2019年 フェルミ研究所が、緘黙の動画を公開


2019年には、人気YouTubeチャンネルの「フェルミ研究所」が、緘黙の漫画をYouTubeやTwitterで公開しました。これには驚異的な反響がありました。現在、260万回を超える再生数を記録しています。

↓ その動画です。YouTubeへのリンク。
◇ 【漫画】場面緘黙症になるとどんな生活になるのか?【マンガ動画】
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