緘黙の絵本『氷の子』(韓国)

更新日:2020年05月09日(投稿日:2020年05月08日)
アイキャッチ画像。
韓国で、場面緘黙症の絵本が発売されています。韓国の緘黙の本は、おそらく珍しいです。面白そうな本ですので、ご紹介します。

本の一部が見られます


まずは、絵本の中身をご覧になってみてください。絵本ですので、ハングルが読めない方も(私も読めません)、絵は楽しめます。

↓ YES24というネット書店へのリンクです。ページ後半をご覧ください。画像の読み込みには時間がかかる場合があります。
◇ 絵本の中身の一部が見られます1
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↓ こちらは、出版社のInstagramアカウントへのリンクです。上記ページにはない絵も見られます。
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本の基本情報


著者:パク・ソンヒ(박선희)
書名:氷の子(얼음 아이)
出版社:씨드북
出版日:2020年2月24日
対象年齢:9~10歳
備考:「私たちはみな違う」(모두 다른 우리는)シリーズの1冊。

※ 書名などは、Google翻訳を参考に訳しました。

著者は多数の絵本を手がけている方です。著者の姪は、緘黙だったそうです。

「私たちはみな違う」(모두 다른 우리는)シリーズの絵本は、他にも『眠る子』(잠자는 아이)という、ナルコレプシーを扱った作品が出版されています。著者は、同じ方です。

なお、この本は、Amazon.co.jpでは扱っていません。このため、アソシエイトリンクは貼りません。


本の概要


ソンイ(송이)という名前の、場面緘黙症の少女が主人公の話です。作中で、緘黙と診断される場面があるそうです。


感想


緘黙を本当に氷で表現


この絵本は、何よりもまず、表紙の絵に惹かれました。

英語圏では、緘黙をfrozen(凍った)という形容詞で表現することがあります。

[追記(2020年5月9日)]

frozenには、「凍った」という意味もあれば、「(恐怖などで)身動きできない」という意味もあります。


また、日本語で言う「緘動」(身体が固まって動けなくなった状態)は、怖い物に出会うと身がすくむフリージング(freezing)という状態と同じであるという見解もあります(金原, 2016)。

ですが、緘黙児を本当に氷の絵で表現したのは初めて見ました。これは上手いです。しかも、なぜかペンギンが登場して、緘黙児の氷を溶かそうとしています。実にユーモラスで可愛いです。

日本では、緘黙を「凍った」という喩え方をすることは少ないので、日本の方には物珍しく感じるかもしれません。

ただ、絵本の詳しい内容までは、私は把握していません。


韓国の緘黙の本は、珍しい


韓国の緘黙の本は、少なくとも私は、ほとんど聞いたことがありません。韓国の書籍サイトを検索しても、2009年にカナダの本の翻訳書が出版されたのを確認できる程度です(日本では『場面緘黙児への支援』として出版されている本です)。

本に限らず、韓国の緘黙の情報は、目立ったものがなかなか見つかりません。私の探し方が甘いだけかもしれませんが、韓国では緘黙への関心があまり高くないのかもしれないと感じています。