緘黙のための法律の提案(伯国)
更新日:2020年07月06日(投稿日:2020年07月06日)

「場面緘黙症患者の権利を保障する法律」
ブラジルで、場面緘黙症のための法律を提案する動きが始まったそうです。この情報は、「ブラジル場面緘黙症協会」(Instituto Mutismo Seletivo Brasil) のFacebookページや、Instagramアカウントで明かされました。
↓ アクセスすると、動画が再生されるかもしれません。
◇ そのFacebookページの投稿1
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↓ これもアクセスすると、動画が再生されるかもしれません。
◇ そのFacebookページの投稿2
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↓ 文章も書かれてあるのですが、閲覧環境によっては読めないかもしれません。画面サイズがある程度あれば、読めます。
◇ そのInstagramの投稿
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このうち、Instagramには「場面緘黙症患者の権利を保障する法律」 (Leis para assegurar os Direitos dos Paciente com Mutismo Seletivo) という文が書かれてあります。
州議会議員と連絡
よく分からないのですが、上のSNSでの書き方では、この計画を行う主体がブラジル場面緘黙症協会とも解釈できます。
上のSNSでの投稿ではまた、州議会議員のMaria Lúcia Amary氏やその顧問と連絡を取り合っているという内容のことも、書かれてあります。Maria Lúcia Amary氏はサンパウロ州の議員です。サンパウロ州議会では、10月31日を「場面緘黙症啓発の日」と制定する法案が通ったことがあるのですが、その法案の起草者がこの方でした。
↓ 2017年末に書いた記事。Maria Lúcia Amary氏についても触れています。
◇ 「緘黙啓発デー」制定の動き、ブラジル自治体で静かに広がる
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さらに、Facebookの2つ目の投稿は、Iolanda Juvencio de Oliveiraさんという緘黙児のお母様?が、法律提案のために頑張っていらっしゃるというようにも解釈できます。
法案の詳細については、上のSNS投稿には書かれてありません。もしかしたら動画に説明があるのかもしれませんが、私はブラジルの言葉(ポルトガル語)を聴き取れないので、分かりません。なお、動画の中で話をしている人物は、臨床心理学者のElisa Neiva Vieira氏とみられます。
今後の展開は?
法律は、どのような内容になるのでしょう。
私には予想できませんが、「場面緘黙症患者の権利を保障する法律」ということであれば、ブラジルも批准している「障害者の権利に関する条約(障害者権利条約)」が参考にされるのは間違いないだろうと思います。
↓ 障害保健福祉研究情報システム(DINF)ウェブサイトへのリンクです。
◇ 障害者の権利に関する条約(日本政府公定訳)
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あと、サンパウロの州議会議員と連絡をとっているということは、国の法律というより、州法になる展開も予想できます。
ただ、実際に法律が提案され、制定にまで至るかどうかは、まだ分かりません。
なお、私はポルトガル語を読むこともできません。機械翻訳で英訳するなどして読んでいるので、厳密なところで解釈の誤りがあるかもしれません。
※ ブラジルは、漢字で「伯剌西爾」と書くそうです。