緘黙のTwitter投稿に、米大統領の投稿並の反響(英)

更新日:2020年09月21日(投稿日:2020年09月16日)
アイキャッチ画像。

とんでもない数の「リツイート」「いいね」


あるイギリスにお住まいの方が15日、Twitterで場面緘黙症(selective mutism)に関する投稿をしたところ、大変な反響がありました。

現在、コメント約1,600件、リツイート約6.6万件、いいね約81.2万件という反響です(リンク先をご覧になれば、おそらく分かります)。

「リツイート」とは、この投稿が拡散された回数を指します。「いいね」とは、この投稿の「いいね」ボタンが押された回数を指します。リツイートもいいねも、1つのアカウントにつき1回しかできません。

このリツイートやいいねの回数は、とんでもない数です。Twitterを使うことで有名なアメリカのトランプ大統領でさえ、これだけのリツイートやいいねを得ることはなかなかありません。

例えば、以下は、安倍首相(当時)が辞意を明らかにした後のトランプ大統領のTwitter投稿です。コメント約1.3万件、リツイート約5.2万件、いいね約21.9万件です。今回のTwitter投稿の反響は、リツイート、いいねの件数だけだと、これを超えています。


今回の投稿の影響か、Twitterでは、英語圏と見られる方の緘黙の投稿が一時急増しました。また、Googleでも15日以降、selective mutismと検索する人が急増しています。

◇ Googleトレンド「selective mutism」の検索結果(過去1週間)
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今回のTwitter投稿について


今回の投稿内容は、日本語で次のような意味です。

場面緘黙の生徒がいる。彼女はトラウマが原因で、4歳ぐらいの時に話さなくなったらしい。彼女と1年間関わっていたら、いつも彼女は手を振るだけなのに、今日は私に「グッドモーニング」と言ってくれた。 🥺🥺🥺🥺🥺

今回のTwitter投稿を行ったのは、YT: Chioma Bayoさん。フィットネスに力を入れていらっしゃる方のようです。ですが、フィットネス界のカリスマとか芸能人といった、いわゆる有名人ではなく、普段からTwitterでこれほどの反響がある方でもありません。我々のような、いわば「普通の一般人」です。こういう一般の方の投稿が突然大きな話題になる(バズる)のが、Twitterの面白いところです。

イギリスにはTA(Teaching Assistant)という教育補助員の制度があるのですが、この方もTAをされているそうです。主に、学習障害、自閉症、トラウマがある子どもと関わっているそうです。

TAという言葉は、イギリスの緘黙の情報について調べていると、目にすることがあります。『場面緘黙Q&A』のコラム21(38ページ)にもちらっと出ていて、これを読むと、TAがイギリスの緘黙支援において大きな役割を果たしていることが分かります。私としても、今回の投稿をした方がTAと知ったとき、「あー、TAの方かー!なるほど!」と納得しました。


思ったこと


あのTwitter投稿を読んで思ったことですが、まず、なぜあそこまで反響があったのかが分かりません。ただ、やはり緘黙児者が声が出るようになったとか話せるようになったというのは、人の大きな感動を呼ぶことがあるのだろうかと思います。

それから、場面緘黙症の話をしている中で、トラウマが原因で話さなくなったというのは、物議をかもしそうに思います。トラウマ性緘黙症と混同している可能性も考えられるからです。実際、以下のページでは議論になっています。

◇ Selective Mutism Awareness
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あと、挨拶をしたことがTwitterであんなに話題になって、その緘黙の生徒は大丈夫だろうかと、ちょっと心配になりました。生徒の名指しは避けているので、セーフなのでしょうか?