「診断より先に支援」という考え方

更新日:2020年11月05日(投稿日:2020年11月05日)
アイキャッチ画像。
場面緘黙症の支援をいかに得るか--

イギリスの緘黙団体SMIRAが、これをフローチャートでまとめています。

↓ そのフローチャートが掲載されたページです。英語ページ。
◇ Info: Where to Get Help with Selective Mutism - SMIRA
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このフローチャートが、Twitterで、ごく小さな話題になりました。英語圏の緘黙関係者はTwitterをあまりしないのですが、その割には話題になっています。

↓ その話題になっているTwitter投稿。児童言語聴覚士の投稿です。

この方、何をおっしゃっているのかというと、フローチャートの最初の部分が気に入っているとのことです。つまり、緘黙の疑いのある子/人の支援を始めるのに診断は必要ないというのがフローチャートの記述で、そこが気に入っているというのです。フローチャートでは、まずは自身が緘黙について学び、次いで、無意識のうちに緘黙を維持させている大人の行動を変えるという順番で、専門家の出番はそれより後とされています。

イギリスの緘黙治療で定番のマニュアルThe Selective Mutism Resource Manual第2版によると、イギリスにおいても、緘黙を適切にアセスメント、診断できる専門家を見つけるのは簡単ではないそうです(56ページ)。フローチャートの記述には、そうした事情が関係しているのかもしれません。

なお、そのマニュアルは、素人が緘黙を診断することを、条件付きですすめてさえいます(57、58ページ)。診断できる専門家を探すのが遅れるばかりに、緘黙児者への介入まで不必要に遅れてはならないということのようです。このあたりは議論が分かれるかもしれません(同書もそれは認めています)。

イギリスの緘黙団体SMIRAにしても、イギリスで定番の緘黙マニュアルにしても、早期支援に強い意識を持っていることが感じられます。