緘黙を克服した子どもたちが登場する動画(米)

更新日:2021年05月05日(投稿日:2021年05月04日)
アイキャッチ画像。

米国の緘黙団体が企画


場面緘黙症を克服した、もしくは克服途上にある子どもたちの話を動画で発信。それも、子どもたち自らが動画に登場する--

アメリカを代表する場面緘黙症の団体 Selective Mutism Association の企画です。Kid to Kid Tip という名前のシリーズで、4月下旬より始まっています。動画の配信は、団体のFacebookページ等で行われています。

↓ 団体のFacebookページへのリンク。
◇ Kid to Kidの予告
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◇ 第1回の動画
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◇ 第2回の動画
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団体のFacebookページによると、この企画の狙いは、緘黙児の経験や、緘黙克服のための戦略の理解を深めることにあるようです。

第1回の登場は、Leelaさん(8歳)。人と話す際に深呼吸したり、顔をつぶしたり(聞き間違いかも)して落ち着くようにするなどといったことを、30秒ほど話されています。

第2回の登場は、Noelleさん(16歳)。学校で昼食をとるのがNoelleさんにとっては困難なことがあるので、それに対してとった工夫について50秒ほど話されています。


動画を見て感じたこと


こうした動画を見ると、実際に話せるようになった子がいることや、頑張っている緘黙の子がいることを実感できそうです。希望を見出したり、励みになったりする子もいることでしょう。

アメリカの人は、日本人に比べると、インターネット上で割と顔を出す傾向があると感じます。今回の企画には、そうしたネット文化が背景にあるのかもしれません。

また、アメリカの緘黙支援では、Brave(勇敢な)という言葉を多用して緘黙児者に動機付けを図るなど、緘黙児者も頑張るよう促す傾向があります。動画はその一環かもしれません。

この企画のよいところは、 Selective Mutism Association という、日本なら「かんもくネット」に相当する団体が行っているところにあると思います。Selective Mutism Association は治療を行っていませんし、また、団体には米国内の様々な緘黙関係者が参加しており、特定医療機関の利害を代表する性格は薄いです。

これが治療を行う特定の専門機関が行うと、「ここの先生の指導に従って、緘黙が治りました!」などといったように、宣伝の意味合いが出てきます。そうなると、素直に話を聞けません。

なお、日本の場合、医療機関が「患者その他の者の主観又は伝聞に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談の広告」を自らのウェブサイト等に受診等を誘引する意図で掲載すると、医療法違反になります。