緘黙高校生が主人公『半透明の君へ』

更新日:2021年08月16日(投稿日:2021年08月08日)
アイキャッチ画像。
場面緘黙症の高校生が主人公のフィクション小説が、本として発売される予定です。

本の基本情報


書名:半透明の君へ
著者:春田モカ
イラストレーター:まかろんK
発売日:2021年8月28日
備考:スターツ出版文庫

↓ 情報源。スターツ出版の小説サイト「ノベマ!」へのリンクです。
◇ 2021年8月発売のスターツ出版文庫 | 小説サイト ノベマ!
新しいウィンドウで開く

著者の春田モカさんは、『半透明のラブレター』など、著書多数。

スターツ出版からは過去にも、緘黙の高校生が主人公の小説が発売されています。確認できた範囲では、『春が来たら、桜の花びらふらせてね。 』(2018年)と『私の世界を変えてくれた君へ。』(2019年)です。

なお、小説サイト ノベマ!では、春田モカさんによる同名の小説が掲載されています。おそらくこの作品が書籍化されるのではないかと思います。

↓ その小説へのリンクです。
◇ 半透明の君へ | 小説サイト ノベマ!
新しいウィンドウで開く


感想


私は上のサイトで掲載された小説を読みました。簡単に感想を書きたいと思います。

今作は、主人公(女子高校生)と、ある男子高校生の関係を軸に話が展開します。その男性高校生が、人の心が読める(心の声が聞こえる)という設定が面白いです。このように、現実にはいるはずがない人物を登場させられるのが、この種の小説の面白味だろうと思います。緘黙の女子と、人の心が読める男子。この2人は、どうなっていくのでしょうか。

ですが、もし本当に、人の心が読める人が同級生にいたら、緘黙児者はどう感じるでしょう。私なら、相当嫌がったかもしれません。私は単に学校などで話せなかっただけでなく、とにかく不安が強い子で、自分の内面を知られるのを死ぬほど嫌っていました。とはいえ、担任教師との交換日記のようなものでは何でも好き放題書いてしまうこともあったので、このあたりは自分でもよく分かりません。

今作では「チーム決め」が大嫌いという話など、個人的に共感できる部分もありましたし、「緘動」という言葉が出てくるところなど、見るべきところもありました。

それにしても、一般論として、緘黙経験がない小説家が緘黙を理解し、フィクション作品で的確に描写するのは難しいのだろうかと思うことが時々あります。