独緘黙団体のHPがリニューアル

更新日:2022年04月28日(投稿日:2022年04月28日)
アイキャッチ画像。
ドイツの場面緘黙症団体 Mutismus Selbsthilfe Deutschland e.V. が、ウェブサイトをリニューアルしました。

ウェブサイトの内容はなかなか興味深いのですが、Twitterなどで紹介しても反応が乏しかったです。もったいない!そこで、今回はこの件を、単独のブログ記事として取り上げます。

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◇ Startseite | Mutismus e.V
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あらまし


まず、このドイツの緘黙団体は非営利団体で、登記社団(eingetragener Verein)という法人に位置づけられます。拠点はケルンですが、ドイツ全国をカバーしています。設立は2004年で、日本の緘黙団体よりも幾分早い時期から活動しています。

今回のウェブサイトでは、緘黙に関する様々な情報が、多すぎず少なすぎない分量でまとまっています。その内容は、緘黙の概説、支援法、ドイツで発行されている緘黙の専門雑誌、具体的な相談先(電話番号)ほか多岐にわたっています。

ウェブサイトの内容のうち、個人的に興味深いと思った箇所をいくつか取り上げます。


4つの治療概念


緘黙の治療概念が4つも紹介されたページがあります。SYMUT®、PCIT-SM、DortMuT、 KoMuTです。

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◇ Betroffene und Interessenten | Mutismus e.V..
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このうちSYMUT®は、言語聴覚士のBoris Hartmann氏が提唱したものです。同氏は緘黙の活動が評価されて「ドイツ連邦共和国功労勲章功労十字小綬章」を受章するなど、ドイツの緘黙支援では著名な方です。このサイトでも軽く触れたことがあります。

PCIT-SMは、「親子相互交流療法」を緘黙に適用したものです。北米を中心に海外で一定の広がりを見せていることから、このサイトでも何度も取り上げてきました。ですが、ドイツの緘黙団体ウェブサイトが、このように取り上げるとは思いもよりませんでした。ドイツでもPCIT-SMは広まっているのでしょうか。

DortMuTは、『場面緘黙支援の最前線』第12章で説明されている「ドルトムント・アプローチ」を発展させたものと思われます。

KoMuTは、不勉強で知らなかったのですが、協調緘黙療法?とでも訳すものだろうかと思います。

ドイツにおいても、緘黙治療で様々なアプローチがとられ、その実績が蓄積されているのでしょう。それぞれの治療概念の詳細については、上記ページをご覧ください。


大人の緘黙


ウェブサイトでは、成人期の緘黙についてもある程度説明されています。症状よりも、住宅事情やキャリアの見通し、経済的自立といった、成人期特有の社会適応面に焦点が当てられているのが目を引きます。

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◇ Mutismus bei Jugendlichen und Erwachsenen | Mutismus e.V.
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日本のかんもくネットへリンク


ウェブサイトでは、世界各国の緘黙サイトへのリンクが紹介されたコーナーがあります。日本のかんもくネットも紹介されています。アジアでは、他に台灣選擇性緘默症協會が紹介されているのみです。

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◇ Unser Netzwerk | Mutismus e.V.
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フォーラム型掲示板は?


旧ウェブサイトには、フォーラム型掲示板へのリンクが張られてありました。リニューアル後は、リンクが見つかりませんでした(私の探し方が足りなかっただけかもしれませんが)。どうやら、今後はDiscordというボイスチャットサービスでコミュニケーションを図る方針のようです。

ですが、掲示板は今でも残っています。

↓ その掲示板へのリンクです。
◇ Mutismus-Forum - Foren-Übersicht
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20年も前からある掲示板ですし、場面緘黙症Journalと同じタイプの掲示板ですので、何らかのかたちで残っていて欲しいです。


むすび


SNS全盛の時代ですが、ウェブサイトには一定の情報をまとまったかたちで提供しやすいメリットがあります。リニューアルされた今回のウェブサイトも、緘黙に関する様々な情報を端的に提供しています。サイトのさらなる発展を願っています。