緘黙経験者がアイドルに?
更新日:2022年09月15日(投稿日:2022年09月15日)

緘黙だったというアイドルたち
ある女性アイドルが先日、場面緘黙症だったとTwitterで打ち明けていました。今では、横浜アリーナの舞台にも立っているそうです。
緘黙だったと語る女性アイドルは、過去にも見たことがあります。本当に緘黙だったのかは私には分かりませんが、小学校の時に緘黙だったとか、幼少期に他国から移住したとか、彼女らの話は概ねもっともらしくはありました。あるいは、あの人は緘黙だったのでは?と囁かれている女性アイドルもいました。緘黙を経験した人が、人前でパフォーマンスをする仕事をしているのだとしたら、私としては驚きです。
緘黙児者がアイドルになることを志望したというだけでも私には驚きですが、それだけではありません。アイドルはなりたくてもなれるものとは限らず、例えばオーディションに合格するといったハードルを突破しなければならないはずです。しかし、現にアイドルだということは、彼女らはそうしたハードルを突破したに違いありません。
緘黙を経験しても、治って、人前に出る仕事に就くことができる人もいるということなのでしょうか。もちろん、緘黙が長期化して成人にまで至る人もいますが、治る人もいるということで、希望が持てる話でもあります。
アイドル人口が多いことも一因か
ただ、案外そこまで意外な話でもないのかもしれません。現代では女性アイドル人口は多いです。市場規模は大きいですし、グループが主流だからです。メジャーではない分野で活動するアイドルも含めると、相当な数に上ります。それだけ数が多いと、緘黙を経験したアイドルが中にいても不思議ではないのかもしれません。
また、数が多いことにより、アイドルの間で差別化が進んだり、様々な人材が参入したりして、多様なアイドルが生まれているのかもしれません。現に、ひきこもりを経験したというアイドルまでいます。
なお、私が以前作った啓発ゲーム「緘黙RPG」にも、アイドル歌手になるのを夢見る架空の緘黙の少女が登場します。このシナリオを考えたのは2015年で、当時は緘黙経験を明かすアイドルは、私が見たところいませんでした。当時の私は、「こんなシナリオを作ったが、本気でアイドルを目指す緘黙児者なんて現実にはいないだろう。プレイした方からは批判がくるかも」と思っていました。
ですが、mananaさんなど、緘黙経験を明かしたシンガーソングライターであれば、当時から実在していました。それならば、アイドルを夢見る緘黙女児のキャラがいてもいいじゃないか(現実にはいないだろうけど)、今はアイドルが人気だし、という思いで、そんなシナリオを作ったのでした。
どちらにしろ、緘黙を経験したアイドルが活躍するのは嬉しいですし、立派だと思います。