「国民に不安症の検査を」(米)
更新日:2022年09月22日(投稿日:2022年09月22日)

提言:全ての8歳~18歳の青少年に
全ての8歳~18歳の青少年に、不安症があるかどうかのスクリーニングを--
こういう提言を4月、米国予防医学専門委員会(US Preventive Services Task Force)が出しました。スクリーニングとは、病気の有無の検査のことだそうです。
これは米国政府の公式見解ではなく、提言も草稿にすぎません。ですが、この委員会は影響力があるそうで、『ニューヨークタイムズ』や『ウォールストリートジャーナル』など、現地の大手メディアも取り上げました。
↓ 情報源。米国予防医学専門委員会ウェブサイトへのリンクです。
◇ Anxiety in Children and Adolescents: Screening
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↓ 報道の一例。『ニューヨークタイムズ』。
◇ All Children 8 and Older Should Be Screened for Anxiety, U.S. Task Force Says - The New York Times
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↓ 報道の一例。『ウォールストリートジャーナル』。
◇ Children as Young as 8 Should Be Screened for Anxiety, Experts Recommend - WSJ
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私は専門家ではありませんが、不安症は若者が多いですし、それが長期化して成人に至る場合も多いと聞きます。パンデミックで若者のメンタルヘルスが悪化したことが米国では問題になりましたが、それに関わらず、若者に不安症のスクリーニングを課すことには意義があると思います。費用の問題もありますが、不安症が放置されることの社会的費用も大きいでしょう。
また、不安症とされる場面緘黙症についても、未発見の緘黙児者がスクリーニングで掘り起こされるとよいと思います。8歳~18歳という年齢は緘黙の発見には早くはありませんが、放置されるよりはよほどよいです。
今度は大人にも
ところが、今月にはさらに踏み込んだ提言が出ました。今度は、米国の大人(一部除く)を対象とした、不安症や鬱のスクリーニングが提案されたのです。これまた、米国政府の公式見解ではありませんし、草稿にすぎませんが、影響力のある米国予防医学専門委員会が出したということで、現地の大手メディアが取り上げています。
↓ 情報源。米国予防医学専門委員会ウェブサイトへのリンクです。
◇ Opportunity for Public Comment | United States Preventive Services Taskforce
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↓ 報道の一例。『ワシントンポスト』。
◇ U.S. health task force calls for routine anxiety screening in adults - The Washington Post
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↓ 報道の一例。CNN。
◇ For the first time, US task force draft recommends screening for anxiety in adults - CNN
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こうした動向、今後日本に影響があるのでしょうか。
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