緘黙のアセスメントツール
更新日:2023年06月12日(投稿日:2023年06月12日)

場面緘黙症のアセスメントツールの開発者が、そのツールを概説する動画が先日公開されました。
↓ その動画です。YouTubeへのリンクです。1時間26分56秒。
◇ Assessing Selective Mutism: Tools for Gathering Information, Making Diagnoses & Monitoring Progress
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この動画はアメリカの場面緘黙症団体 Selective Mutism Association によるウェブセミナーを録画したものです。
動画で話している開発者は、以下の4人です。なお、()内は、アセスメントツールの名称です。
Lindsey Bergman
(Selective Mutism Questionnaire)
Angelika Gensthaler
(Frankfurt Scale of Selective Mutism)
Steven Kurtz
(Selective Mutism Behavioral Observation Task)
Elisa Shipon-Blum
(Social Anxiety Communication Inventory)
アセスメント(assessment)とは、緘黙児者の状態を把握すること、といったところでしょうか。私は専門家ではないので、うまく説明ができないのですけれども。
上のアセスメントツールのうち、Selective Mutism Questionnaire は、緘黙に特化した標準化されたアセスメント尺度としては初のものです。普及度もおそらく世界的に最も高く、我が国でもこれに基づいた「SMQ-J(日本版場面緘黙質問票)」が存在します。
↓ 日本版について。かんもくネットのnoteへのリンクです。
◇ 「SMQ-J(日本版場面緘黙質問票)」をかんもくネットHPに掲載しました|かんもくネット
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また、Frankfurt Scale of Selective Mutism はドイツのアセスメントツールです。ドイツ語だと Frankfurter Skala zur Erfassung des Selektiven Mutismus といいます。2020年にはその有用性を評価する論文が英語で発表されました。そのためか、既に英訳版がインターネット上で公開されるなど、ドイツ国外でも注目されています。上の動画によると、既に認められた翻訳版が4カ国語分存在し、和訳の準備も行われているそうです。
緘黙のアセスメントツールの開発者がこのようにまとめて登場して(時差による録画参加者もいますが)、自らツールについて説明する場面を見られるのは、貴重な機会かもしれません。司会の Rachel Merson氏も含めて、顔ぶれは豪華です。