「人生の目標が全くなかった」けれど
更新日:2023年07月16日(投稿日:2023年07月16日)

場面緘黙症を経験したという人気YouTuberのJessie Paegeさんが、こんなことを話しています。
(私の動画を見ることによって)自分が緘黙かもしれないと思っている人が誰でも、自分たちは緘黙があっても大きなことを成し遂げられるという希望を持ってくれればよいと思う。なぜなら、私には人生の目標は全くなかったから。それは、話さなかったから。だから、私は自分が何をするつもりなのか分からなかった。
I hope that anyone that believes they might have selective mutism feels hopeful that they can achieve great things despite having selective mutism, because I absolutely had no goals in my life, because I did not talk. So, I didn't know what I would do.
※ 冒頭の()内は、私の補足説明です。
Jessie Paegeさんは、先日このブログでお話しした方です。ご自身のYouTube動画の中で話しています。
↓ その動画へのリンクです。2分8秒の時点から始まります。
◇ I Was Mute for 16 Years.s
(新しいウィンドウで開く)
このお話は、私には印象的でした。もう少し詳しい説明を聞いてみたかったとも思います。
推測ですが、話せないとできないことが多い、特に、将来的に仕事に就くのが困難だとJessie Paegeさんは若い頃に思ったのではないでしょうか。このため、将来の夢や人生の目標といったものを持てなかったということではないかと私は解釈しています。
そうだとすれば、私も学校で長期間話せなかった者として、大いに心当たりのある話です。そうして、話せなくても就ける職業は何とかないものかと情報を求めたりするわけです。
しかし、Jessie Paegeさんは現在すっかり話せるようになり、YouTuberとして人気を博し、ある意味、緘黙とは対極的な人生を送っています。その姿を見せることにより、緘黙を経験したって何でもできるということを身をもって示そうということなのだろうと思います。
これに加えて、緘黙は克服できること、そして、そのための具体的な道筋があることを示してもらうことができれば、より心強いです。ただ、それはJessie Paegeさんのような経験者ができることではありません。専門家の仕事だろうと思います。
なお、緘黙があっても、将来の夢を持っている人はいます。また、緘黙のままでも、何らかの仕事をしている人もいないことはありません。逆に、社会参加に苦労している人もいます。一口に緘黙を経験したといっても、そうした人たちがたどる人生は多様です。