『リエゾン』緘黙編・最終話
更新日:2023年08月24日(投稿日:2023年08月24日)

『モーニング』連載中の医療漫画
週刊漫画雑誌『モーニング』(講談社)連載中の医療漫画「リエゾン-こどものこころ診療所-」で、場面緘黙症の話が連載されてきました。
その最新話が8月24日(木曜日)に出ました。緘黙編の第5話で、今週分も20ページの内容です。今回が、緘黙編の最終回です。
この作品は、ネット上で単話購入することもできます。また、一部の話は無料公開されています。
↓ このページで単話購入できます。講談社のマンガWEB「コミックDAYS」というウェブサイトへのリンクです。
◇ リエゾン ―こどものこころ診療所― - ヨンチャン/竹村優作 / #132 場面緘黙⑤ | コミックDAYS
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↓ こちらでも単話購入できます。講談社が運営する「マガポケ」というウェブサイトへのリンクです。
◇ リエゾン ーこどものこころ診療所ー - 原作・漫画/ヨンチャン 原作/竹村優作 / 【#132】場面緘黙(かんもく)⑤ | マガポケ
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緘黙をフィクションで取り上げるとすると、やはり最後は話せるようになってめでたしめでたしという終わり方がすっきりするでしょう。しかし、一般に緘黙は短期間で治らないことが多いです。このあたり、どうストーリーを展開し、どのような結末に持って行くかは、私がこれまで緘黙を扱ったフィクション作品に触れる際、注目してきたところです。その点、今回の描き方は納得できるものでした(偉そうに、すみません)。良い意味であっさりした最後の展開も、爽やかな読後感につながっています。
作品全体として、作者が緘黙のことをよく勉強していることが窺われ、好感が持てる内容でした。また、もう一つの大きなテーマを絡めて描かれたことにより、緘黙を扱った既存のフィクション作品にはない独自性も感じました。
なお、今作では緘黙もしっかり扱われているのですが、どちらかと言えば、もう一つの大きなテーマの方がメインかもしれません。また、保護者に重きを置いていることや、作品全体が児童精神科を舞台にしていることから、学校による緘黙への対応のあり方については言及が少ないです。「緘黙」に興味を引かれてこの話を読むことを検討している方は、この点留意するとよいかもしれません。
最後に、緘黙を取り上げて頂けたことには感謝です。
「リエゾン」とは
「リエゾン-こどものこころ診療所-」は、児童精神科医を描いた作品。作者は、ヨンチャン (原作・漫画)と竹村優作 (原作)さん。2020年3月5日の『モーニング』14号で連載が始まりました。今回の緘黙の話(最新話)は第132話です。単行本は14巻まで出ています。
人気漫画らしく、テレビ朝日系で8話分だけドラマ化されたこともあります(午後11時台、2023年1月20日~3月10日)。
なお、2014年には、「放課後カルテ」という医療漫画で緘黙が取り上げられたことがあります。こちらも講談社の漫画でした。緘黙の話は単行本第8~9巻に掲載されています。