「第1回 かんもくセミナー」申し込み受付開始

更新日:2019年03月11日(投稿日:2019年03月11日)
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5月26日(日曜日)に、東京で「第1回 かんもくセミナー」が開催されます。その申し込み受付が、3月10日(日曜日)に始まりました。

定員は120名と規模が大きいですので、ここでご紹介してみます。

↓ 詳しくは、公式サイトをご覧ください。参加申込もここで受け付けています。
◇ 第1回 かんもくセミナー - 言の葉の会
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主催者のかんもく自助グループ「言の葉の会」は、当事者、経験者運営による自助グループです。2018年3月1日に設立されました。

これまで「言の葉の会」は各地で交流会を開いてきましたが、120名もの規模の催しを開催したのは今回が始めてではないかと思います。120名というと、会員数の46名(2018年12月1日現在)よりもずっと多いです。会員以外の方からも、広く参加を受け付けようとしていることが分かります。

「第1回」と銘打っていることから、第2回以降の開催がある可能性があります。なお、かんもくセミナーの開催は会則に明記されており、今回のセミナーも予定されたものであることが分かります(第3条第6項)。

◇ 言の葉の会 会則
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言の葉の会のホームページには、今後の活動計画の中に「緘黙のある小中高生向け交流会の開催」というものがあり、ちょっと驚きました。今回の催しはもちろん、今後の活動も注目されます。

◇ 現在の主な活動内容 - 言の葉の会
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緘黙の活動の拡大により、お金がかかるようになった

更新日:2019年03月07日(投稿日:2019年03月07日)
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資金支援のアピール相次ぐ


場面緘黙症に関する活動を行なっている方たちが、活動資金の支援についてアピールする場面を、最近何度か目にしました(国内の話です)。要するに、寄付などのアピールです。これまで無償での活動を行なったり、自己負担などのかたちで活動費を賄ったりしてきましたが、それだと限界もあるらしいです。

なぜこのようなアピールが最近相次いでいるかは、私には分かりません。たまたまかもしれません。あるいは、ある一人の方が寄付のアピールを行ったことが、他の方に影響を与えただけなのかもしれません。はたまた、活動されている方たちの経済状況がここにきて余裕が無くなっているのかもしれません。


緘黙の活動の拡大の裏には、費用の拡大もあった


今は、緘黙についての活動を行なおうとすると、お金がかかる時代です。

かつてはそうでもない時代がありました。2000年代前半の、ほとんどインターネットだけが活動の場だった時代です。既に登録してあるプロバイダーや、無料ホームページのサービスを使ってホームページを立ち上げさえすればよかったのです。合わせて用意する掲示板やチャットの類も無料で間に合いました。

その後、活動の規模や幅は広がりました。大きな催しや講演会が行なわれるようになり、オフ会も増えました。書籍が次々に出版され、その本が専門機関に数多く送られました。緘黙経験などを描いたハイレベルのイラストや漫画がネット上で公開されるようになりました。こうした動きは歓迎すべきものでしたが、その一方、お金がかかるようになりました。

緘黙についての活動の拡大は、費用の拡大と背中合わせだったのです。また、お金をかけて、緘黙の活動を拡大してきたとも言えます。


様々な方が、費用を負担してきた


これらの費用は、様々な方が、その一部や全額を負担していたものと思われます。例えば……

○ 活動されている方が自ら負担
○ 便益を受ける側(本を買う方や、催しに参加する方など)が負担
○ そうした活動を催す緘黙団体の会員が、会費などのかたちで間接的に負担
○ 外部の組織が資金援助

一般の方にしても、緘黙についてしっかり追おうとするとお金がかかるようになりました。昔はネットができる環境があれば、あとは数少ない緘黙の本1~3冊程度を買い揃えれば十分すぎるほどでした。それが今日では、毎年のように出版される緘黙関連書の書籍代、さらには緘黙の催しに参加するための交通費など、負担を求められる場面が増えています。

なお、私がネット上での情報発信に拘るのも、このあたりの事情が一つの背景にあります。恥ずかしながら私には資力が乏しいので、追加的なコストが比較的かからないネットに頼らざるを得ないのです(ネットが一番費用対効果が高いと思います)。多額の交通費がかかる緘黙の催しに参加することなど到底できません。

もっとも、緘黙については、本や催しなどがそう多いとも思いません。経済的負担も、他の障害などに比べるとそう大きくはないでしょう。


経済的制約が、活動の制約にもなることも


今後、緘黙についての活動を維持・拡大していくためには、お金がより必要になってくるでしょう。活動を行なう方たちに経済的制約があれば、活動の維持・拡大の制約にもなることも考えられます。

そして今日、その活動を行なう方たちが、一般の方に、資金援助というかたちでさらなる費用の負担をお願いしています。一般の方にしても昔に比べると費用を負担していますが、どうなるのでしょうか。



『場面緘黙の子どものアセスメントと支援』発売

更新日:2019年03月01日(投稿日:2019年03月01日)
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場面緘黙症の新たな翻訳書が発売されることが明らかになりました。

本の基本情報


○ 著者:エイミー・コトルバ(Aimee Kotrba)
○ 監訳: 丹明彦
○ 訳: 青柳宏亮、宮本奈緒子、小暮詩織
○ 書名:場面緘黙の子どものアセスメントと支援:心理師・教師・保護者のためのガイドブック
○ 原書名:Selective Mutism: An Assessment and Intervention Guide for Therapists, Educators and Parents
○ 出版社:遠見書房
○ 発売日:2019年2月28日(既にAmazon.co.jpで注文可能です)


著者のエイミー・コトルバ氏は、臨床心理学者。ミシガン州のブライトンという街でクリニックThriving Mindsを運営されています。かつてアメリカ最大の緘黙団体の理事長を務められた経験もあります。2018年8月には、主に保護者を対象とした緘黙の本を共著で出されました。この本については、ちょうど先月、このブログでお話しました。

◇ 保護者向けに書かれた、新しい緘黙の本(米)
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翻訳に関わった方のうち、丹明彦氏(目白大学准教授)と青柳宏亮氏(横須賀市児童相談所・児童心理司)については、緘黙の論文を発表するなどされています。このお二方は、専門家でない私もお名前を拝見したことがあります。監訳者、翻訳者ともに、目白大学に関係する方が中心か、あるいは全てを占めているようです。

なお、原書については2014年11月27日に、このブログで記事にしています。

◇ 米・緘黙支援団体理事長の本が出る
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楽しみな本


2014年に11月27日に、原書についてこのブログで書いたときには気付かなかったのですが、この本には現在アメリカでは重要な位置を占める緘黙支援法が含まれています。PCIT(親子相互交流療法)に基づいた支援法や、集中プログラムなどです。

緘黙支援では国際的な影響力があるスティーブン・クルツ(Steven Kurtz)博士らが行なうこの支援法はしかし、これまで日本ではあまり紹介されていませんでした。今回の翻訳書出版で、いよいよ日本に上陸することになりそうです。

それから、翻訳を担当される方や出版社の顔ぶれが、これまでの緘黙の本とは違います。今回の翻訳書はちょっと宣伝文句が大仰な気もしますが、これまでにない陣容により、どのような翻訳書ができあがったのか楽しみです(私の手元に届くには少し時間がかかりそうです)。




書籍リンク